つれづれ雑記

日常と脳内妄想とネタバレの倉庫。
とんでもなく万人受けしない内容なのは自覚アリ。
最近ヲトメに手芸作品も上げてます。
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花が咲いていたので。
帰り道に、銀木犀の木があることに、花が咲いて香りがするようになって気づきました。
ぎんもくせいでいいのかな?きんもくせいと似た香りのする、白い花なんですが。
あのかおりは好きです。強いとまるで芳香剤みたいだと思うのですが、幽かにするようなのは大好き。あまくて、なんとなく寂しさをかきたてられる香りだな、と思うのです。

そんなわけでオリジナルですが突発SS。
固有名詞はまったく出していないので、好みのCPに当てはめてみるもよし。

文字がオレンジ色でちょっと目にやさしくないかもしれませんがご容赦を。


 ゆらりと風が吹くとそれに乗って幽かに甘いにおいが鼻先に触れた。
 ふと、目を上げる。
 大通りから少し横道に入った先、小さな児童公園に、真白い小さな白い花をちりばめた木が立っているのに気づいた。
 気まぐれに足を踏み入れる。思いのほか大きい、その木の下に立つと、なお強い香りが降り注いでくる。
 梢を仰いで、目を閉じその香りの雨を受けた。

 銀木犀。
 星のような小さな花は、驚くほど強い香りを放ち、人を誘う。
 まるでさびしいとでもいうように。
 愛しい人を呼ぶように。
 たったひとりで立つこの木が、さびしいときに名前を呼べる人はいるのだろうか。
 それとも、誰でもいいから傍にいてと、月に手を伸ばす子供のように見知らぬ誰かを求めているのだろうか。

 そう思ったら、たまらなくなった。

 目を開き、そっと木に背を向ける。
 ゆっくり歩き出したはずなのに、気が付くとどんどん歩調が速くなっているのに気づいて心の中で苦笑してしまう。
 だって会いたいんだ。
 香りと共にあの木の寂しさが移ってしまったように、ただただ会いたい。

 甘い香りをまとって行く自分に、あの人はどう思うだろうか。

 呆れられてもいい。馬鹿にされたってかまわない。
 ただ、笑ってくれればいいと、愛しい人を思い浮かべて、幸せな気分になった。


    END
| 狭霧あや | 日常 | 20:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
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